葬儀に関する習俗は、日本でも地域・時代・宗派に よってさまざまです。
それでも全国的に死者の頭に 白い三角の印をつけるのは知られています。

一言でいうとこれは魔除けで、平安時代の陰陽師が儀式を行う際に 悪霊払いのために絹でできた黒い三角の布を頭にかぶっていたと いわれていてその後、死者及び葬列に参加する人たちが三角の印を 額につける習慣が生まれ、 やがて死者だけがつけるようになっていきました。

現在でも地方によっては葬列に加わる人も三角の印をつける風習が 残っています。
また三角ではなく綿帽子や布であったり、死者にも つけない地方もあります。
死者のための他の魔除けとして守り刀などもあります。

白黒の違いこそあるが、世界各地にも三角を喪紋とする風習が あります。
ヨーロッパでは17世紀から19世紀にかけて葬服の一環 として前額部が三角形になった黒いベールをかぶっていました。

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